ラボログ

豊かさの定義

里の旅だより

このマチで一番大きな駅、JR豊肥線・三重町駅から引っ越してきて5日目。2キロ先には新鮮な食材が人気の「道の駅きよかわ」があるが、ここ清流・奥岳川沿いの仕事場の周りには何もない。

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ネット環境があり、仕事という意味では何不自由がない。少々不便といえば不便ではあるが、その不便は「未来の豊かさ」だと感じている。むかし流行った言葉で表現すれば、これは“リッチ”でさえある。

大きいことはいいことだ♪・・♪森永エールチョコレート・・♪ これまた古いがこの宣伝コピーの音楽にあったように、時代が求めるもの、20世紀型の豊かさは、大量消費の美徳だった。ところが今、美徳の尺度はそうではない。

「大きな~」と、喧伝するより「小さな~」を謳い上げる方が魅力的。プチな魅力である。ニッポンの魅力は間違いなく、そのようなスケール感に合致したところの所以であろうし、環境志向をくみ取った“消費”は、あらゆることが小さい。

NHKの人気旅行番組「ブラ・タモリ」などは、その典型的な類型で、京都や大阪は言うに及ばず、大東京を取り上げても「小ネタ」ばかりを探してる。「鶴瓶の家族に乾杯」然り。

家の前をよくうろうろしていた(昨年2月まで、自宅が上方落語の殿堂「天満天神繁昌亭」の目の前だった)鶴瓶さんは、自分を『どのように小さく見せるか』いつも腐心されているような方だった・・それはさて置き・・

ボクたちはいま、必死に商品企画してる・・大きく見せることより、小さな魅力の積み上げだが、これ、言うのは簡単だが、じつのところほんとうに難しい。骨が折れて「小さなつまずき」が連続し、「小さくしか前進しない」・・嗚呼!

そういえば・・東京ビッグサイトとかルール違反のでかさ、ボーイング787とか。

大きくってもいいか・・

太閤さんもやられたのかな?

里の旅だより

このマチには温泉がない。ただし、そこは温泉国ニッポン。車を30分も走らせばいたるところに温泉がある。行政区境がどこにあるかどうかなどまったく気にしていない観光ビジターにとって、「そのマチの温泉か」「隣町の温泉か」は、たいした話しではない。

で、その隣町の温泉にエゾエ君と行ってみた。ちなみに・・エゾエ君の出身地は滋賀県大津市の湖西側(琵琶湖の西側)で、このマチには地下深く無理やり造ったホンモノの温泉があるのだが、一分間にわずか数リットルしか湧出せず、限りなく銭湯に近いホンモノの温泉らしい・・

隣町の温泉は、基本「炭酸泉」である。大阪近郊・豊臣秀吉がひらいたという有馬温泉もたいへん有名な炭酸泉である。(行政区的には神戸市北部ではあるが、太閤秀吉がひらいた温泉なので大阪人は厚かましくも“大阪の温泉だ”と思ってる人多し)

こちらは・・その隣町の温泉に着き、先着していたお客様やその温泉の方としばし談笑。そのなかで気になることを案内された。曰く、「この季節、炭酸泉の露天風呂では、お尻に気配りを・・炭酸に反応する虫が多くなっていますので」・・なんのことだかわからなかった。

気持ちよく1時間余、露天風呂を楽しみ、豊後大野市三重町の長逗留先に戻ったらなんだかお尻が痒い・・その箇所6~7カ所。夜中、それはさらにひどくなり、腫れた。痒い痒いで朝が来た。

この時期に増える虫とはブトだった。そうか、ブトに目いっぱいお尻をやられたのか・・エゾエ君に問うと「ボクはどうもありません」との答え。ウ~ぼくだけか・・のちに聞いた話では、くだんの露天風呂でお尻を目一杯やられた入湯者には「幸運がやってくる」とのことらしい・・怪しい話!

ところがである・・そういえば、有馬温泉に通った太閤さんは天下の大立者で、幸運をつかんだ人。太閤さんも炭酸泉でブトに刺された?隣町の炭酸泉と日本三大名湯の一つ、有馬の炭酸泉。これは「温泉伝説」だったのか・・

いずれにしても、この話に“適切な写真”を添えることはできない。

JR豊肥線・三重町駅前事務所での出会い

里の旅だより

引っ越し完了。昨日は疲れました・・

昨年11月、「ぶんご大野里の旅公社」ができて6カ月間、このマチで一番大きな駅前に事務所があったのだが、そのマチは市役所を含め県の出先などが集中している一方で、ビジターが訪ねてきて「観光案内を求められる」ということは、極めて稀であった。

この間、わずかながら大阪に帰省するとき以外、日曜・祝日の分け目なく、この駅前事務所に朝から晩まで出勤したが、純粋な観光ビジターが訪ねてきたのは20件にも満たず、観光という言葉よりも作業場という言葉がピッタリな、そんな事務所だった。

ところが、一度だけ「これぞ観光ビジター」という人たちがやってきたことがある。

11月の休日、隣町への乗り継ぎ列車の時間待ちで1時間半ほどだけの出会いであったが、「豊後大野というマチについての会話が弾み」、それが縁で事務所2階で列車待ちをしてもらうことになった。

東京からの女性3人グループ。石仏巡りと隣町のイベント見物。悔しいが・・豊後大野という存在については「?」だったが、目いっぱいセールスし、次回の来豊時には「豊後大野でぜひ宿泊を!」と、強くセールスし、お別れした。

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「引っ越した時には“この写真をブログで使って”」と、お話もいただいていたので、この際、改めて了解を得、思い出の写真をお披露目させていただきました。

東京のMさん。お元気ですか~引っ越しましたよ~!

引っ越しのドタバタ

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本日もいい天気。で、いよいよ引っ越し当日。引っ越しと言えば思い出すのが20代から30代の琵琶湖時代。当時日本一若いペンションオーナーとして経営していたペンションを売却、近所の住宅に“自前”で引っ越すことになった時の事。

いまだに忘れることができない・・どうしてもと懇願され・・前日、30名の満室のお客様が泊まることに。さぁ~たいへん。おまけに、引っ越し当日「朝食も」となった。朝食後チエックアウト。その後「えいや~!」と片づけて知人の2トントラックでピストン往復。

チエックアウト後の“自前”の引っ越しという無謀を陣頭指揮してくれたのは、当時「カリモク家具」に努めていた、同い年のYさんだった。この日Yさんは、同じく応援に駆け付けてくれた数名のリピーターらを使いこなし、素晴らしい段取りで引っ越しを難なくこなしてくれた。

その後、彼は、若くしてトップセールスマンの仲間入りをし、結婚し、子供をもうけ、サラリーマン生活を全うして、長男であったため、岡山県高梁市の生まれ育った山深いマチに帰り、半農と自営の生活に入った。

そのYさんとは40代半まで親交が続いた。ところが、自営業の厳しさにやっと慣れてきた彼は3人の子を残し、くも膜下出血で突然、逝ってしまった。

彼とはまだまだ話したいことがあった。お互い大好きだったランドクルーザーのこと、下手の横好きだったウィンドサーフィンやヨットのこと、そして人生のこと・・今回の引っ越しはもちろん業者さんにお願いする。また、心強い若いスタッフもいる。だから、何の心配もない。

引っ越しの前日、引っ越す先で事前準備のために若いスタッフらと気持ちいい汗を流した。引っ越しには事前準備が欠かせないからだ!

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そんな汗を流していたら、同じような年頃だった琵琶湖時代のあの頃が、ふと、よみがえりYさんのことが頭をよぎった。Yさんの夢は、「いつか高梁の自宅でロッジ経営がしたい」だった。

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「どんこ祭り」の都会性

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海のないこのマチにも港があった!

豊後大野市のもっとも東に位置する犬飼は、大野川の舟運、犬飼港による反映が長く続いたという。そのためか、人が集住、商いが勃興し、地域と地域・人と人が交わってできる都会性が継承されていて、なんだか楽しい。

例えば・・酒屋に併設された都会的下町センスの居酒屋があり、ハイテク技術の粋で100年以上も続く花火やさんがある。ボクの大好きな「お地蔵さんが波乗りしている」(ホント!)“波乗り地蔵”なんてものまで存在する。ありていに表現すれば、一次産業が分厚いこのマチにあって、都会的なのだ。

その象徴的なものが、毎年5月5日に開催される「どんこ釣り大会」。この祭り、信じ難いが、昭和4年に始まり今年で72回を数える。大分合同新聞をたどると昭和6年の「第3回ドンコ釣り風景」というのがある。昭和6年といえば大阪城が市民の寄付によって再建された年に重なる。歴史的には日本国中が「大きい」ことに沸いた時代だ。ボクが生まれ育った大阪でも「大大阪ブーム」が巻き起こる。

そんな時代に「ドンコ釣り大会/どんこ釣り大会」である。近年の写真がここある。

2015.4.27どんこのぼり写真

人の習性として、「小さな自分を大きく見せたがる」。祭りやイベントはたいがいがその類型で、ひたすら大きく見せようとするサガが切ない事すらあるのだが、「どんこ釣り大会」は違う。小さくてチャーミング!都会的センスにあふれてる。

決して耳触りがいいわけではない「どんこ」という表現をあえて使い、かつ、一見尻切れトンボのような「どんこの吹流し」を川面イッパイに敷き詰めて、いまも「どんこ釣り大会」が続けられている。驚愕としか言いようがない。

そういえば前出の花火屋さんの花火が毎月楽しめる「小さな花火大会」も「波乗り地蔵も」小さくてチャーミング。地域の人たちで盛り上げている。花のお江戸に負けない粋がある。無粋な大阪人から見るとなんだかうらやましい。

ちなみに、今年の「どんこ釣り大会」の案内はこちら。

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この中の「どんこ君の学習会」というのに、ボクもボランティアでお手伝い。小さくてチャーミングなお祭りに、皆さんも遊びに来ませんか。

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